2009 4月
今年４月のパリは既に初夏の日差し。　この日のために
トランクに入れて持ち帰った食料品の数々を眺めていると、
頭の中には欲張りなメニューが浮かんできます。。。　

フランスの４月１日はpoisson d'avril ポワソンダブリル(April
fool)
チョコレート店には、イースターの卵形のチョコに加えて、魚の
かたちのチョコがウィンドウを飾ります。
金魚ならぬ鯉ぐらいの大きさのもあって、ちょっとグロテスク。。
でもなぜ魚なんでしょう。。。　　
古来、キリスト教の復活祭にあたるこの時期、断食期間は魚以外
食べてはいけなかったそうです。さらに３月の星座は魚座です。
冬が終わり春が始まるこの時期の節目の象徴が魚。

そしてどうしてそれが４月１日なのか、
16世紀半ば、時の王シャルル９世が４月１日を一年の始まりにする
ことを決め、反逆者を次々に罰したそうです。民衆は仕方なく
偽りの新年を祝うお祭りをせざるを得なかった。その習慣がフラ
ンスでは魚と共に残ったようです。この魚の習慣はフランス独自
です。
そんな中　春うらら、リクエストにこたえて久しぶりの
　　ｃｏｎｖｉvial menue
お節介ながらﾌﾗﾝｽのいいモノ、美味しいモノの紹介です。

ブナの樽で熟成１０年
veuix ruby
起源は１６世紀アンリ４世の時代
隣接cognac地方の蒸留酒が残存している樽に、ブドウの絞り液を入れてそのままにして数年間放置していたら、偶然絶品のお酒が生まれたのだそうです。色はルビー、香りはベリー、バニラ。。。糖度が理想的でａｐｅｒｉｔｉｆとしてレストランでは出てきます。
世界的に知名度がないのは、きっと隣接のｃｏｎｇａｃが有名すぎるからでしょうね。

ボルドーの北にコニャック地方、北東に
charenteｓ地方（ラスコーの洞窟があります）は原始人も住めた訳ですから相当肥沃で獲物も植物も豊富だったのですよね。いいブドウが育つわけです。

このあたりには古来王様の狩猟の館が
シャトーホテルとして点在してます。内装インテリア家具は当時のルネッサンス様式～ルイ１３世様式、緞帳を思わせるカーテンなど。。。タイムスリップしたようですよ～。

それはそうと、このピノー　Ｒａｔａｆｉａ　に味が似ています。
昨秋パリのコルドンブルーで、生徒さん達と参加したワインペアリングのレッスン時、最後に出たお酒です。調べてみたら、　ラタフィアはいわばシャンパン地方のピノー。　この地方の蒸留酒ｍａｒｃをブドウ汁に加えます。味の差は熟成の期間。ラタフィアは２年。ピノーは１０年、味の深みが全く違います。
ratafiaの語源はratification,
（契約の承認）などの機会にサーブされたことからだそうです。

Ｒｅｃｅｔｔｅ　メニュー
aperitif: pineau ピノー　今回の注目
　　　　　　　　　　　　　　　アイテム
　　　　病みつきになるおいしさ。マデーラ酒
　　　　よりマイルド、奥深い熟成度です。 →
vin mousse; 手みやげにいただいた
　　　　　　アメリカのスパークリングワイン
　　　　　　のどごしさわやかでした。
vin: ボルドーhaut medoc　のpremier cru
　　　　　　　　　　　　　　　　　　1998

右から
-quiche lorraine　キッシュローレーヌ
-meli-melo maraicher au epice
　豆類、キノコ、ズッキーニｅｔｃをカシス
　マスタード、黒酢、コリアンダー等の香辛料
　を利かせたドレッシングで和えたサラダ
　　　　　　　
-riette 　リエット

イースター（ｐａｑｕｅ）のテーブルクロスは
フランスbeauville製

アルザス地方のｒｉｂｅａｕｖｉｌｌｅが本拠地で品
質の高さはとびきりの名声を得ています。
私の貯金より大事なコレクションの中で、
機会僅少でお蔵入りでした。

このクロスには購入したてのpoint a la
ligne社のカラフル卵のキャンドルを合わ
せて。。。

でも　参加者にはテーブルコーディネー
トより食べる方が先。　テーブルの中央に
ははっきり言って花は邪魔？？

今回大活躍の　　

カシスマスタード　ドレッシングに入れる
　　　　　　　とほのかにカシスが香ります。
ブドウの絞り汁（ｍｏｕｔ）マスタード
　　　　　(本日一押しの私のお
　　　　　気に入りです。　肉料理にピッタリ。)
リエット　　　自分でも作れますが、今回は　　　　　　　　　　　　　　ｍａｒｃｈｅの農家直送です。添
　　　　　　　　加物なしでお勧め、ｎａｔｕｒｅ！
バニラシュガー　便利この上ないバニラビー　　　　　　　　　　　　　　ンズふんだんのサトウキビ
　　　　　　　　のお砂糖です。
　でした。